ワンパンで不妊治療のラスボス「顕微授精」となった悲劇

30代の不妊治療(顕微受精)体験ブログです。

まさか自分が不妊に悩むとは…

はじめまして。夢乃と申します。
晴天の霹靂とはまさにこのこと。健康面で特に悩んだことのなかったわたしですが、突然、不妊治療を経験することになりました。
この経緯を書き記すことで、少しでも同じような不安を抱えておられる方への励ましになるのではないかと思い、このブログに残していきたいと思います。

結婚して4ヶ月が過ぎ、そろそろ子供をつくろうかなと思うようになった頃・・・
子供が生まれてからも仕事を続けたいと思っていたので、子供の生まれ月の逆算とか、保育園の待機児童の心配とか、色々と考えた上で計画的に子作りに励もうとしていました。

が!、まさか”デキない”ってことは想像だにしていませんでした。

子作り開始後あっという間に3ヶ月が経過。避妊しなければすぐに授かると思っていたので排卵日を間違えているのかな?と、基礎体温を測り、その日を逃してなるものか!と、排卵日検査薬を購入。これでタイミングばっちり!のはずなのに、全然妊娠しない。

そのまま半年が過ぎました。

子作り4ヶ月目以降は生理が来る度に涙を流すように。

夫にはあまり見せないようにしていたので、気付いていなかったようです。
そんなある日、夫から、同僚の実家で牡蠣BBQをするので、一緒に行かない?とのお誘い。
楽しそうなので、是非!と参加することに。

当日は、4組の家族が集まりました。子供のいない家庭はわたし達夫婦だけ。7ヶ月のとっても小さくてかわいい赤ちゃんを抱いた奥様が参加しておられ、皆、子供を抱いたり話しかけたりしているところに、わたしも吸い寄せられるように近づいていきました。とても小さくてかわいい手を触っていると、同僚のお母さんから「あなたも早く作りなさい」との声。

悪気はないのかもしれないけれど・・・

言われた言葉は至ってシンプルで的を得ているのだけれど・・・

なぜかとてもショック。。。体が硬直していきます。


これまでわたしは周りから気を遣われていたんだなと初めて気付きました。

同僚のお母さんは、ご自分や周りに不妊で悩まれている方がおられないようでした。むしろ、 自身の息子さんが二十歳も迎えずして授かり婚をされていたため、大変にご苦労なさったそうです。なので、こどもが出来ないという現象とは無縁。配慮できないのもうなずけます。

ですが、わたしの心にはなんとも言い難い黒い気持ちが渦巻いておりました。

1度目の反応で、相手の心情を推し量ることのできないお母さんは、3度も4度も同じような言葉を仰いました。
わたしは人生で初めて、周りから不妊症扱いされると言うとても悲しい気持ちを経験することとなりました。
そのような状況の中、話す気力が無くなり、子供のいる奥様達の輪に入れなくなり、黙っていると、更に追い打ちをかけるように、そのお母さんの息子である同僚から

「子供がなかなかできないんでしょ?」とのお言葉。。。

わたしは自分に湧き起こる感情がすぐには理解できませんでしたが、とにかく、今口を開けば涙が出るということだけは分かったので、最小限の言葉を絞り出して対応していました。
その同僚は更に、わたしの子供ができない悩みを周囲の人と共有しようとします。
「あの5年子供ができなかった夫婦に子供ができたのって、どこに行ったからだっけ?」
「どこかの川へ行って石を積み上げると子供ができるらしいよ!」
など、非科学的なおまじないのようなものに頼ることでしか、子供を授かれない程の、重度不妊症を患っているようなの扱いを受け続けるわたし。
何かがプツンと切れる音がしました。 もう今にも泣き出しそうなので、そのまま車に逃げ込むことに。
1時間程こもっていましたが、夫は一度も様子を見に来ません。
先程の話をしている際、夫も真横で話を聞いていました。
全員から不妊症扱いされるわたしのことを間近で見ていました。ですが、車に逃げ込んだ私を庇いもしなければ、慰めに様子を見に来ることもありませんでした。

結局そのBBQは、どちらかのご家庭のお子さんがケガをされたとのことで、突然お開きに。
帰宅時~翌日の朝まで、夫とは一言もしゃべりませんでした。
そのまま険悪な空気が流れ続ける我が家。
翌朝、わたしの方から話しかけることに。
昨日の状況、自分の心境を話すと、わたしの心境には一切共感ができないようで、単に同僚達の間で恥をかかされたと言い、「大人げない行動を取るな」と叱る夫。

まさかここまで人の心情がわからないとは・・・と、呆れました。

それから数日後、これまでの夫の態度から不妊の原因は全て私だと思っていて、自分は早く子供が欲しいのに、私が妊娠することができないから、同僚からもせかされるし、自分の両親にも見せる顔がないと思っているのだなというのがよく分かりました。足手まといな奴だなと。

なので、同僚に直接わたしが集中攻撃をされていても、日頃から自分が思っていることを代弁してくれて、とても気分爽快だったのでしょう。
妻を敬いもせず、助けもせず、人を自分の人生設計のために利用するだけの男。そんな奴。結婚相手を完全に間違えたな。。。なんて悲しいことを考えていました。


とある排卵日間近な日、夫に子作りするタイミングを前もって伝えてみました。
するとどーでしょー。突然旅行に行こうと言い出し、わたしに宿を手配させる夫。
その日は旅行より子作りを優先させたいと言っても、旅先でヤればいいだろうと聞く耳を持たない夫。

気分転換でもしたいのかな?と、旅行に行くことは承諾しましたが、

当日・・・

子作りにお酒の飲みすぎはご法度。こちらが必死で飲みすぎないようにして欲しいと言っても、聞く耳を持たない夫。
さらに、泥酔するほどお酒を飲み、温泉に入り、のぼせ、子作りは結局果てることなく途中終了。

こんな非協力的な行動が続きました。

この人は一体何を考えているんだろう?そんなことで、自分の思った通りにすぐに子供を授かれると思ってるのかな?

夫に不信感がつのります。

そんな夫の行動もあり、わたしにはどうしても子供ができない原因が自分自身にあるとは思えませんでした。
生理は毎月順調に来ますし、基礎体温も2層になっている。排卵はしているようだし、子宮の様子もエコーは正常。当初は年齢が原因なのかな?とも思いましたが、33歳・・・まだ大丈夫な範囲なハズ。原因も分からないのに、子供ができないことを一方的にわたしのせいにされる状況に耐えきれなくなった私は、夫と共に不妊治療専門の病院に行くことにしました。そこで夫はこれまでわたしにしてきた数々の非礼を身を以て理解し、詫びることになります。