ワンパンで不妊治療のラスボス「顕微授精」となった悲劇

30代の不妊治療(顕微受精)体験ブログです。

看護師の冷たい事務的な態度にマタニティブルー発症!

術後、麻酔の影響で病室に戻るストレッチャーの上で吐いてスッキリした後、そのまま新生児室の前まで運ばれて、ガラスの窓越しに保育器に入った我が子に再会しました。
まだまだ浮腫んでるので、全然誰に似てるか分からない。でもかわいい☆★☆わたしの息子ちゃん♪
両家の親も勢揃いで見学に来てました。みんなで目がどーだ鼻がどーだとガヤガヤ。

それから皆で病室に戻りしばらく談笑しみなさん帰宅。わたしはねむ~くなってきて意識が朦朧としてきたところに執刀医の先生が何やら説明に来られましたが、わたしがあまりに眠そうなので「もうちょっとしてから来ようかな。」と退散されました。

今思えば、ここでちゃんと説明を聞いておくべきだった…。自分が手術中に予定量の2倍もの大量出血をしていたことを!!!!!


でもそれも後の祭り。とにかく眠かったので、血栓防止のための機械が足のマッサージをしてくれる状態ではありますが、聞いていたより気持ちいいので、幸せな寝放題タイムを過ごしてました。

すると突然やって来ました。看護婦2人組。お腹の辺りを何やらゴソゴソ。どうやら傷の確認をしているご様子。産褥ショーツを外され、傷口をガン見…「綺麗~」のお言葉。執刀医の先生の技術力の高さが分かります(笑)ってか、今までどんな傷見てきたのよ。怖いわ!

帝王切開の横切開は表面の横に入った傷とは別に、お腹の中では別の箇所を縦に切っている模様。
傷口が癒着しないように?お腹の中の方の切ったであろう箇所をぐりぐり…ゴリゴリ…(´Д`)キモッ!!

麻酔が効いているから痛くはないけど、なんか……キモッ!!っと思っていたら次は突然お腹をぎゅーーーっと押し出した!!
何かがシャーーーー!!!っと勢いよく出ている。。。
これはきっと血だわ~~。。こわいわ~~~。
書きながら思いだしゾワゾワしてるわ~~~。

完全に言うの遅いけど、苦手な人は読み飛ばしてね~!言うの遅くてごめんね~!

看護婦様は1度来ればしばらく来ない。。。よし!また寝るぞ!ってことでまた幸せおやすみタイム。
尿管を通してるのでおしっこは勝手に横のバケツに溜まります。ってことで、トイレも忘れて寝まくれる幸せタイム!

と思っていたら、後陣痛で案外お腹が痛い!そう言えば看護婦さんから痛いときはこの麻酔追加ボタンを押してねと言われていたのを思いだし必死にボタンを押す。一定量しか出てくれないので、効いてるのか効いてないのか良く分からないけど、何とか寝れまして、次の日の朝には睡眠欲はなくなりました。


が!朝起きるとすごい頭痛。ほんとに痛い。。。雨降ってる?低気圧のせい?と思って看護婦さんに天気を確認。
「雨ですね~。わたしも低気圧だと頭痛しますよ~。大変ですね~。もうちょっとすると痛み止め飲めますから、がんばってください。」
なんて言われたので、完全にいつもの偏頭痛だと勘違い。

でもあまりに痛いので、電動ベッドで体を起こしてみたり倒してみたり、なんとかこの痛みから逃れようと必死に動ける範囲で体を動かしてました。

でも、実は頭痛の原因は大量出血による極度の貧血だったので、そんなに簡単に治まるものではありませんでした。
気分最悪だ~と思っていたら、「では病室を移動しますね~」と、数人の看護婦様がご登場。希望していた個室のお部屋の準備が整い、そちらへ移動できることになりましたが、、、ここから過酷な入院生活が始まったのです。。。


巷でよく言われる『入院中が一番ゆっくりできるわよ。退院してからは大変だからね!』と言うお言葉。

大学病院での出産となると、完全に都市伝説化します。

まず大変なのが院内を歩くこと。

とにかく広い。

新生児室まで遠い。

健常者にはなんてことない距離でも、帝王切開後の体には本当に長い距離でした。

続いて、巡視、検温、診察、掃除、配茶、食事、子供が泣いているからミルクあげてくださいの呼び出し、おっぱい診察で助産師に乳首つまみ倒されて激痛のエンドレスループ。

加えて看護婦さんから『母子同室なんだから部屋に連れていけよ』の無言の圧力まであります。

入院中…どこが楽できるんでしょう?

洗濯機を回そうにもなかなか時間が取れませんでした。

個人病院の産院では、顔馴染みの先生に優しい看護師さん、出産後すぐの夕食に前菜から始まりメインは豪華ヒレステーキのフルコースな食事にエステなどの様々なサービス付きと、入院中はパラダイスです。
かたや大学病院で最初に出された食事は重湯!!
え?ウソでしょ?重湯って何よ。もはや原型ないやん(笑)怖いわ~。

母子同室を推奨している産院だと、多少赤ちゃんの世話に追われて大変かもしれませんが、それでも行動範囲はこじんまりした産院の中だけなので、産後の疲れきった体で歩かされるのも短い距離です。

面会時間をうるさく注意されることもないですし、個室は当たり前、ふかふかの柔らかい電動ベッドだって必ず付いているでしょう。

何かと煩わしい書頼も受付にまとめて提出すれば全て揃えて退院時には返してくれますし、患者の人数も少ないので、一人一人の状態をきちんと把握して、別の看護師に引き継ぐ際には必ず申し送りされています。


ですが!


大学病院は違います。まずは医師や看護師の人数と、抱えている患者の数。
わたしのお世話になった大学病院では40~50人体制の3交替。
昼間いた看護師が夜には全員入れ替わっていて、多くの患者を受け持っているだけに、一人一人の細かな状態を把握しようなんて配慮はありません。
実際、前の看護師に頼んでいたことが、次の看護師に申し送りされていたことなど一度もありませんでしたし、シフトで看護師が入れ替わる度に同じことを聞かれたり、対応してくれなかったりしたので、毎回同じことを説明していました。

また、彼女たちは普通分娩の患者にはこのマニュアル、帝王切開の患者にはこのマニュアルで!と、準備された対応マニュアルに沿って仕事をこなすだけであり、何か患者の体にイレギュラーがあってマニュアル通りには進めることが難しそうでも、患者の体調に合わせてスケジュールを組み直すなんてことはなく、自分達のシフト優先で流れ作業のように看護を進めます。

そんな状況の中、手術中に謎の大量出血というイレギュラーに見舞われ、1.5リットルもの血液を失い、極度の貧血に陥ったわたくし。

交替後の看護師にその事実を知っている者は誰もいませんでした。

後に主治医に説明されて知ったのですが、貧血になると激しい頭痛がすることが多いそうです。

わたしにもその症状はあらわれました。ですが、わたしが翌日から頭が割れるかと思う程の頭痛に悩まされているにもかかわらず、どの看護師に症状を訴えても素知らぬ顔。
頭痛が貧血からきていることを誰も教えてくれません。なので、わたしはてっきり天気が雨だから偏頭痛で頭痛がするのかと思ってました。
わたしが貧血状態にあることを知らないのか、そもそも貧血になると頭痛がすると言うこと自体知らないのか…。
医者の横にいても、病状についての知識は案外持ち合わせていないんだなぁと、勉強不足の看護師に呆れました。

また、極度の貧血状態でも、翌日には他の患者と同じように容赦なくマニュアルに沿ってトイレまで歩かされました。
そして案の定トイレから立ち上がった瞬間、気持ちが悪くなり、目の前に黄色い砂嵐が見え、前にも後ろにも一歩も動けなくなり、2メートルの距離を車椅子で運ばれる事態となりました。

そんな状態に陥ることは分かっていたはずなのに、マニュアルを優先して動かそうとする看護師…どんな嫌がらせなのだろうと思いました。

しかも、看護婦にベッドにポイっと投げられ、その後ベッドで横になるように言われ、わたしは倒れ込むように眠りこけ、貧血が及ぼす疲労感の中、そのまま2時間ほど気絶したように眠っていると、次の交替でやってきた何も知らない看護師は、わたしのことを『赤ちゃんのおむつ換え指導をしなくてはいけないのに眠り続けて起きない患者』として邪険に扱い、寝ているから聞こえないと思ったのか、『いつまでも寝てないで早く起きて下さいね!』と捨て台詞まで吐いて去っていきました。

え?ありえなくない?具合悪くてぶっ倒れてる人間に言う言葉???ここの看護婦まじ最悪。性格悪すぎ!



こんな状況に耐えられなかったわたしは、入院3日目にしてマタニティブルーに陥ります。夜中全く眠れず、そこから2晩、夜間の巡回に来た暗闇で顔もよく見えない看護師相手に泣きながら色々なことを話して気をまぎらわせていました。
眠れていないことも原因だろうと言うことで、睡眠導入剤を処方してもらい、数ヵ月ぶにり6時間程続けて眠ることができた翌朝、気分がいくぶんスッキリしていました。

授乳室で会話を交わすようになった方に自分の状況や心情を相談してみたところ、その方も別の大きな病院で初産を迎えた際、全く同じことを思ったそうです。

なので、気持ちは分かるしわたしも大泣きしてたよって言われたときは、『マタニティブルー』は周りの人間の非協力的な態度で陥るんだろうなと実感しました。

大きな病院は、医療技術や設備は万端かもしれませんが、とにかく看護師の『質』が最悪です。
無駄なキャリア志向の看護師に、患者に寄り添う医療なんて全く頭に無く、単なる『仕事』としてマニュアル化された業務を淡々とこなすだけです。

こちらが世間話程度に『このぶよぶよのお腹、いつ頃寝返りしても気持ち悪く感じない程度になれますかね?』なんて多少自虐も兼ねて質問を振ると、

『そんなの個人差あるのでわかりません。』

と冷たく吐き捨てられました。
患者は入院しているときだけの付き合いなんだから、会話するだけ時間の無駄とでも思っているのでしょう。
人と人とのコミュニケーションすら成り立ちませんでした。